米Macromediaが米国時間4月30日に,2003会計年度第4四半期(2003年1~3月期)と2003会計年度通期の決算を発表した。2003年1~3月期の売上高は8360万ドルで,前年同期の7630万ドルから増収。純利益は690万ドル(1株当たり利益は11セント)で,前年同期の純損失8340万ドル(1株当たり損失は1ドル42セント)から黒字に回復した。

 一時的な費用を除いた純利益は830万ドル(1株当たり利益は13セント)。前年同期は,610万ドルの赤字(1株当たり損失は10セント)だった。

 各事業部門をみると,Design/Development Software事業で新製品やサービスのリリースが相次いだ。当期に「Studio MX Plus」「FreeHand MX」「Flash MX Data Connection Kit」を出荷したほか,会員制ソフトウエア・サービス「DevNet」を開始した。

 Information Convenience Software事業では,米Presedia買収によって「Breeze」が製品ラインに加わった。また他にもWWWページ作成ソフト「Contribute」の出荷を開始し,4万本以上を販売した。

 Mobile and Device Software事業では,NTTドコモと提携を結び,iモード対応携帯電話機をFlash対応にすることで合意した。

 2003会計年度通期の売上高は3億3690万ドルで,前年度の3億2650万ドルから増収。純利益は160万ドル(1株当たり利益は3セント)で,前年度の純損失3億880万ドル(1株当たり損失は5ドル31セント)から黒字転換を果たした。

 一時的な費用を除いた純利益は2470万ドル(1株当たり利益は40セント)。前年度の一時的な費用を除いた純損失は,2810万ドル(1株当たり損失は48セント)だった。

 Macromedia社の会長兼CEOのRob Burgess氏は,「今年度は,新事業に積極的な投資を続ける一方で,売上高と収益性を伸ばし,大きく前進することができた」と説明した。「インターネット体験を向上するという当社のビジョンがユーザーの共感を呼んでいる。来年度も新しい製品とサービスの提供に重点をおく」(同氏)

 また,同社は今後の見通しについても明らかにした。2003年4~6月期(2004会計年度第1四半期)の 売上高が8000万~8500万ドル,営業利益率が5~10%の範囲になる見通し。また2004会計年度通期は,売上高が前年度比10~20%増,営業利益率は10~20%の範囲になると見込んでいる。

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