カナダのResearch in Motion(RIM)が米Good Technologyに対し業務の一時差し止めを求めていた裁判で,カリフォルニア州オレンジ郡の高等裁判所はRIM社の訴えを退ける判決を下した。Good Technology社が米国時間4月3日に明らかにしたもの。カリフォルニア州の裁判所がGood Technology社に対するRIM社の請求を却下したのは,これで2回目という。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,この訴訟でRIM社は,「Good Technology社が顧客情報を不適切に利用したほか,同社副社長がトレード・シークレットなどで不正な行動をとった」と主張し,業務の一時差し止めを要求していたという。

 RIM社は,2002年6月には特許侵害で,同7月と同9月には著作権/商標権侵害,トレード・シークレット不正行為,契約不履行などで,Good Technology社に対し4件の訴訟を起こしている。RIMの主張では,RIM社製ハードウエア上で動作するGood Technology社の企業向け無線メッセージング・システム「GoodLink」が,RIM社の「BlackBerry」とよく似たメッセージング機能を備えているという。

 「業務用の無線電子メール/データ・システムとして,750社以上がGoodLinkを導入した。2002年10月には350社だったので,6カ月で倍増したことになる。データの同期処理にクレードルが不要なのでROIを改善できるほか,さまざまな機器やネットワークに対応していることから,企業顧客はGoodLinkを採用しているのだ」(Good Technology社)

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