カナダのResearch In Motion(RIM)は現地時間11月21日に,米NTPが同社を相手取って起こしていた特許侵害訴訟の評決に関して控訴する構えであることを明らかにした。

 この訴訟は,RIM社の一部の製品が特許を侵害しているとしてNTP社が2001年11月に起こしたもの。問題の特許は,電子メール・システムにおける無線通信に関する技術だという。バージニア州東地区連邦裁判所の陪審は同日,NTP社の訴えを認め,RIM社に2300万ドルの支払いを命じる評決を言い渡した。

 RIM社社長兼共同CEOのMike Lazaridis氏は,「陪審がNTP社に有利な判断を下したことは大変残念だが,これが最終判決ではないということを忘れてはならない。正式な解決まで今後数年は続くであろう法的手続きの一つのステップに過ぎない。もし判事が陪審の判断を認めた場合,わが社は控訴する構えだ」と述べた。また,「わが社が保有する特許の正当性と執行性がこれまで問題になったことはなく,今回の評決でなんら影響を受けない」(Lazaridis氏)と付け加えた。

 「今回の陪審の評決は,法律と事実の両面で間違っている。予審や公判の誤った裁決により導き出されたものだ。2003年2月に予定されている審問において,これらの問題を検討するよう裁判所に申請する」(RIM社最高法務責任者Charles Meyer氏)

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