米IDCが米国時間3月24日に,Webサービス管理ソフト市場について調査した結果を発表した。それによると,Webサービス管理をサービス・レベルで行う,サービス指向の管理ソフトウエア分野が注目を浴びつつあるという。

 サービス指向のWebサービス管理ソフトは,ネットワークに対してサービスが要求された時点で,その要求の許可/拒否や,他のサービス・プロバイダに送信するかを決定する。他にも,サーバー間の負荷分散,メッセージ変換,変化するWebサービスの導入サイクル管理,性能と利用率の分析などを行う。

 「新しいアーキテクチャが登場すると,管理用アーキテクチャも必要になるのが常である。ところが,ユーザーが管理用アーキテクチャの必要性を認識するのは,アーキテクチャの導入が進んでからというのが一般的である。Webサービスに限っては,普及が進む前に管理の必要性が認識され始めている」(IDC,Software Infrastructure Research部門担当ディレクタのRob Hailstone氏)

 また,IDC,Web Services and Integration Softwareプログラム担当ディレクタのSandra Rogers氏は,「ベンダーは当初,Webサービスの利用促進と最適化に重点をおいた製品を提供するだろう」と予測する。しかし,「サービス・ベースのアーキテクチャを開発,統合,導入,管理する技術が融合する一方で,従来技術ベースのWebサービス管理ソリューションとの相互接続性や統合を可能にする製品も登場するだろう」とつけ加えた。

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