米Sun Microsystemsが米国時間3月3日に,製造業界向けのセキュリティを重視したコンピューティング環境について,シカゴで開催中の「National Manufacturing Week」で説明とデモを行った。「当社のOS『Solaris Operating Environment(OE)』とJavaをベースにしたアプリケーション,プロフェッショナル・サービスを組み合わせることで,セキュリティ面での危険性や,それに関連したシステム停止などの事態を回避することができる」(Sun社)

 「Sun社の創立以来,セキュリティは当社製品の実装において不可欠な要素だ。当社は20年以上にわたってセキュリティを重視しており,製造関連企業が安全な環境を構築するために必要な製品,技術,サービスを提供できる」(Sun社製造分野担当ディレクタのBill Gerould氏)

 Sun社の製造業界向けコンピューティング環境は,主に以下の内容で構成する。

・「Solaris Security Toolkit」:Solaris OEのセキュリティを強化し,管理するためのスクリプト集が含まれる。

・Javaベースのセキュリティ・ソフトウエア:「Java Cryptography Extension(JCE)」「Java Secure Socket Extension(JSSE)」「Java Authentication and Authorization Service(JAAS)」を使って,Java 2 Platform, Standard Edition(J2EE)対応のシステム・セキュリティ手順を実装できる。

・「Java Card」技術:Java対応のSmartCard技術。製造業務における個人認証行い,厳重な設備管理を可能にする。

・「Sun Open Net Environment(ONE)」対応製品:サプライヤとの安全な共同作業に向けた「Sun ONE Identity Management」。アプリケーションへのサプライヤのアクセスを認証し,認可する「Sun ONE Identity Server」。企業アプリケーションへのサプライヤのリモート・アクセスを許可する「Sun ONE Secure Remote Access Portal」。

・「Sun Crypto Accelerator 1000」:コード化した情報を迅速に計算し,簡単で効率的な暗号化を実行する暗号化エンジン。

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