米IBM,米Microsoft,米VeriSignはWebサービスのセキュリティ仕様「Web Services Security(WS-Security)」をXML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)に提出することを米国時間6月27日に明らかにした。

 WS-Securityはさまざまなセキュリティ・モデル,機構,技術を統合し,組み合わせる。各種システムがプラットフォームや言語に依存しない手法で相互操作性を確保できるようにする。Microsoft社と米IBMが2001年4月に発表したロードマップ「Security in a Web Services World」の基盤となるもので,Simple Object Access Protocol(SOAP)の拡張仕様やメッセージ・ヘッダーの規格を定義する。Webサービス・アプリケーションの導入における機密性確保に用いる。

 アイルランドのBaltimore Technologies,米BEA Systems,米Cisco Systems,米Entrust,米Intel,アイルランドのIONA Technologies,米Novell,米OpenNetwork,米RSA Security,ドイツのSAP,米Sun Microsystemなどが,OASISでの策定作業に参加する意向を示しているという。

 IBM社,Microsoft社,VeriSign社は「今後もいっそう標準規格ベースのセキュリティ仕様に注力し,包括的なWebサービスのセキュリティ・ソリューションを可能にする」(3社)としている。

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