米Hewlett-Packard(HP)が米国時間1月20日に,米Intel製プロセサを4個搭載可能な4ウエイ・ブレード・サーバー「HP ProLiant BL40p」を発表した。HP社では,「同サーバーにより,企業データ・センター,サービス・プロバイダ,通信会社は,ブレード・サーバーを使った包括的な多階層環境を構築できるようになる」としている。

 HP ProLiant BL40pは多様なSAN(Storage Area Network)と接続することで数100Tバイトの記憶容量を実現でき,企業のバックエンド業務での利用が可能という。「同サーバーにより,包括的なストレージ・オプションを備えるブレード・サーバー環境上で,重要な業務アプリケーションを運用できるようになる」(同社)

 また,同社はSAN接続に対応しIntel社の「Xeon」プロセサを搭載する「HP ProLiant BL20p」を発表するとともに,「HP ProLiant BL10e」をアップデートして動作周波数900MHzのプロセサに対応させたことを明らかにした。

 HP社が発表した各ブレード・サーバーの特徴は以下の通り。

・HP ProLiant BL40p:マルチ・プロセサとSAN接続を必要とする環境に向ける。例としては,メッセージング・システム/CRM/ERPアプリケーションなど堅牢で可用性の高いプラットフォームが求められる大規模な企業アプリケーション・システムがある。

・HP ProLiant BL20p:ターミナル・サーバーの制御,WWWホスティング環境,eコマース,ストリーミング・メディア・アプリケーションに適したサーバー・ソリューション。

・HP ProLiant BL10e:WWWサーバー,ファイアウオール,キャッシング・サーバーなど,ネットワーク境界やインフラ向けサーバー。3U(高さ約132mm)のラックに20台,42U(高さ約1.8m)のラックに280台格納できるので,設置面積/電源/冷却をより効率的に利用でき,配線も最小限で済ませられるという。

 ProLiant BL pおよび同eクラスのサーバーは,顧客の行った投資を無駄にしないよう,既存のBLきょう体との下位互換性を保っている。

 またHP ProLiant BL製品系列のブレード・サーバーは,「HP ProLiant Essentials」「HP Insight Manager 7」「HP OpenView」といったソフトウエアで簡単に管理できるという。「『HP ProLiant Essentials Rapid Deployment Pack』を使うと,同時に数100台のサーバーに対し,OSとアプリケーションのインストール/設定を自動実行できる」

 HP ProLiant BL40pの米国における予想小売価格は8999ドルから,HP ProLiant BL20pは3399ドルから。いずれも2003年3月中旬より注文を受け付ける。動作周波数900MHzプロセサ対応版HP ProLiant BL10eは,同日より利用可能とする。価格は1859ドルから。

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