米Hewlett-Packard(HP)は,リモート管理機能と知的な故障復旧機能を備えたラックマウント環境向けの新サーバー「ProLiant DL320」,「同DL360」,アップデートした「同DL580」を米国時間12月2日に発表した。高密度サーバー環境に向けて,障害対応の時間を短縮する技術,ダウン時間を削減するための障害リカバリ技術を搭載している。

 これらのサーバーは,企業のデータ・センターのニーズに対応するために継続的なオペレーションが可能なように設計されている。「DL360」と「DL580」は,同社のAdvanced Memory Protection技術を含めた障害リカバリ機能を搭載しており,「DL360」は,オンライン・スペア・メモリーを提供する。また,「DL580」は,ダウン・タイムなしでメモリーを切り替えられるホットプラグ対応ミラー・メモリー機能を搭載している。

 ユーザーは,同社のLigts-out技術により自動化されたインテリジェントな管理が実行できる。Ligts-out技術は,「DL360」と「DL580」に統合されており,「DL320」では,オプションで「Remote Lights-out (RILOE)」PCI拡張カードによりアップグレードできる。

 データ・センター向けの「ProLiant DL580」サーバーは,IntelのXeon MPプロセサを4基搭載している。内部テストの結果では,データ・ベースと企業アプリケーションのパフォーマンスが最高26%改善されたという。

 「ProLiant DL360」は,ユニットごとの障害リカバリ機能をより強化している。2.4または2.8GHzのXeonプロセサ,533MHzのシステム・バス,266MHzのDDRメモリーを搭載している。PCI-X技術により,Webホスティング,インフラ・アプリケーション,ターミナル・サーバーなどのトランザクションの処理能力が向上している。また,企業データ・センターにおける可用性の要求に応えるために,オプションでホットプラグ可能な2重化電源の装備に対応している。

 「ProLiant DL320」は,低価格な超薄型(1U)のワンウェイ・サーバー。さまざまなラック環境で大量の配備と管理が容易にできる。PCI拡張スロットで柔軟性を強化し,オプションのRILOE IIカードにより管理機能を増強している。Intelの2.26GHz Pentium 4プロセサに対応するようになった。

 「ProLiant DL580」サーバーは,7199ドルで販売されている。「同DL360」と「同DL320」は,同年12月中旬にそれぞれ2599ドルと1449ドルので出荷を予定している。

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