米Dell Computerはブレード・サーバー「PowerEdge 1655MC」の出荷を開始した。Dell社が米国時間11月25日に明らかにしたもの。PowerEdge 1655MCは,米IntelのPentium IIIプロセサを最大12個搭載でき,導入の簡素化,管理ソフトウエアが特徴という。

 同ブレード・サーバーの高さは約132mm(3U)。「大規模なサーバー施設,サーバー統合プロジェクト,シンクライアント・コンピューティング,高性能演算クラスタに最適」(Dell社)。PowerEdge 1655MCは,6個のデュアル・プロセサ構成のサーバー・プレードとともに,ハードウエアRAID機能付きSCSIハード・ディスク装置,ホットプラグ対応冗長電源,冷却ファン,内蔵管理カード,冗長Ethernetスイッチを,1台のきょう体に収めている。

 「同クラスのデュアル・プロセサ1Uラック・サーバーと比較すると,単一きょう体のPowerEdge 1655MCの方が30%近くハードウエア・コストを削減できる。それは,電源,冷却ファン,管理カード,ネットワーク・スイッチといった部品を6個のブレード・サーバーで共有できるからだ」(同社)

 Dell社エンタプライズ・システムズ部門担当副社長のRandy Groves氏は,「PowerEdge 1655MCの革新的な設計により,配線を最大80%,設置スペースを約50%削減し,当社のデータ・センター顧客の直面する問題を解決するだろう」と説明する。「同時に,導入/管理作業を簡素化する強力なサーバー管理機能も提供する」(同氏)

 「OpenManage Remote Install」ソフトウエアを利用すると,どこからでも同時に,数100台あるブレード・サーバーの設定作業を行うことができる。また,各きょう体は「Embedded Remote Access Module」を内蔵しており,ケースやブレード・サーバーの状態を監視し,遠隔地からのパワー制御や帯域外管理機能を提供する。さらに,ブート可能なUSB接続やOpenManage Remote Installとの遠隔接続により,ソフトウエアを現場でインストールできる。

 ブレード・サーバーを1個備えたPowerEdge 1655MC 1台の価格は,3298ドルから。対応OSは,Microsoft Windows 2000 Server,Microsoft Windows 2000 Advanced Server,Red Hat Linux。

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