米Adobe Systemsは2002会計年度第4四半期(2002年9月~11月期)と2002会計年度通年(2001年12月~2002年11月)の決算を米国時間12月12日,発表した。2002年9月~11月期の売上高は2億9470万ドルで前年同期の2億6450万ドルから11%増収。前期の2億8490万ドルと比べて3%増加した。GAAP(会計原則)ベースの純利益は4010万ドルで,前年同期の3430万ドルから増加したが,前期の4720万ドルからは減少した。

 GAAPベースの希薄化後の1株当たり利益は17セント。前年同期における同条件の1株当たり利益は14セント,前期における同条件の1株当たり利益は19セントだった。

 リストラ費用,営業権の償却費用,投資損益などの一時的な経費を除いた純利益は5910万ドル。前年同期は4870万ドル,前期は5250万ドルだった。2002年9月~11月期の一時的な経費を除いた希薄化後の1株当たり利益は25セントとなる。

 一時的な経費を除いた営業利益率は,2002年9月~11月期が28.4%,前年同期は25.7%,前期が25.6%だった。

 なお,同社は10月28日に発表した2002年9月~11月期の業績見通しで,売上高が2億8500万~3億ドル,一時的な費用を除いた1株当たり利益が21セントから25セントと「従来の予測と変わらない見込み」(Adobe社)を示していた。

 2002会計年度通年の売上高は11億6500万ドルで,前年度の12億3000万ドルから減少した。GAAPベースの純利益は1億9140万ドルとなり,前年度の2億560万ドルから減益となった。

 2003会計年度第1四半期(2002年12月~2003年2月期)の見通しは,売上高が2億7500万~2億9000万ドルの範囲,一時的な費用を除いた1株当たり利益は21~23セントとの予測である。売上高全体に対する研究開発費の割合は約22~23%,同販売マーケティング費用の割合は約33~34%,同一般管理費の割合は約10%の見込み。一時的な経費を除いた営業利益率は25~26%とみる。

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