米Adobe Systemsは米国時間12月2日に,企業向けの文書作成サーバー「Adobe Document Server」と「Adobe Document Server for Reader Extensions」の出荷開始を明らかにした。「組織全体にわたる文書作成のワークフロー統合を可能にする。グローバル企業や政府機関におけるビジネス・プロセス拡充のニーズに応える」(Adobe社)としている。

 Adobe Document Serverはさまざまなデータ・ソースからPortable Document Format(PDF)ファイルを動的に組み合わせ,書類,技術マニュアル,契約書,ビジネス・レポート,請求書などを自動的に作成する。既存のERP,CRM,CMS,文書管理システムやデータベースと容易に統合可能。XMLコマンドやExtensible Style Language Formatting Objects(XSL-FO)に対応する。

 Adobe Document Server for Reader Extensionsは,PDF文書の使用権割り当てを可能にする。使用権が割り当てられたユーザーは「Acrobat Reader 5.1」を使って,PDF形式の申込書に記入して送信したり,コメントや質問などの電子メモを付けたり,電子署名を加えることが可能。

 Adobe Document ServerとAdobe Document Server for Reader Extensionsは,Adobe社認定のライセンシング・センターまたはVAR(Value Added Resellers),システム・インテグレータより購入可能。Adobe Document Serverの価格は1CPUあたり2万ドルから。詳細な価格設定についてはWWWサイトに掲載している。

 Acrobat Reader 5.1は無償で提供している。「Windows 98 Second Edition」「同Millennium Edition」「同NT 4.0(Service Pack 5または6)」「同2000」「同XP Professional」「同XP Home」のほか,「Mac OS 9.1」「同10.1」で利用可能。

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