米Adobe Systemsが米国時間9月12日に,2002年6月~8月期(2002会計年度第3四半期)の決算を発表した。売上高は2億8490万ドルで,前年同期の2億9210万ドルおよび前期の3億1740万ドルから減少した。一時的な費用を除いた純利益は5250万ドルで,前年同期の6910万ドルおよび前期の6740万ドルと比べて減少。一時的な費用を除いた希薄化後の1株当り利益は,0.22ドルとなった。

 Adobe社が8月に下方修正した業績予測では,6月~8月期の売上高を2億7000万ドルから2億9000万ドルの範囲,一時的な費用を除いた1株当たり利益を0.18ドルから0.23ドルの範囲としていた。売上高と収益のいずれも,この予測に一致する結果となった。

 「当期の売上高と収益が,修正後の目標値の上限に達したことを喜ばしく思う。経済状況は厳しいが,第4四半期には業績向上を図る」(Adobe社社長兼CEOのBruce R. Chizen氏)

 当期のGAAP(会計原則)ベースの純利益は4720万ドル。前年同期の4030万ドルから増加したが,前期の5430万ドルからは減少した。GAAPベースの希薄化後の1株当り利益は0.19ドルで,前年同期は0.16ドル,前期は0.22ドルだった。

 一時的な費用を除いた営業利益は7300万ドル。前年同期と前期は共に9640万ドルであった。一時的な費用を除いた場合の営業利益率は25.6%。前年同期は33%,前期は30.4%。

 なお同社は,2002年9月~11月期(2002会計年度第4四半期)の見通しを修正し,売上高を2億8500万ドルから3億ドルの範囲,一時的な費用を除いた営業利益率を26%から29%と予測している。また,一時的な費用を除いた1株当り利益を,0.21ドルから0.25ドルと見込む。

◎関連記事
米アドビが2002年6月~8月期の業績見通し決算を下方修正,全事業と主な地域で減収
米アドビが画像サーバー・ソフトの最新版「Adobe Graphics Server 2.0」を発表
米アドビ,「Symbian OS」向け「Acrobat Reader」のパブリック・ベータ版をリリース
米アドビと独SAPが技術とマーケティングで提携,「PDF」技術を「mySAP.com」に統合
米アドビと米マクロメディアの特許紛争が終結,「ユーザーには影響を与えない」
米マクロメディアの2002年4~6月期決算,減収だがGAAPベースの赤字を大幅縮小
米マイクロソフトの2002年4月~6月期決算は予測を上まわる好業績,「デスクトップ向けソフトが好調」
米ボーランドが2002年2Q決算を発表,売上高が7%増加

[発表資料へ]