米National Semiconductorが米国時間12月6日に,2003会計年度第2四半期(2002年9月~11月期)の決算を発表した。売上高は4億2230万ドルで,前期より170万ドル増加した。また前年同期の3億6650万ドルと比べ15%増となった。純利益は620万ドルで,1株当たり利益は3セント。前年同期の純損失は4660万ドルで,1株当たり損失は26セントだった。

 National Semiconductor社会長兼社長兼CEOのBrian L. Halla氏は,「市場状況が厳しいにも関わらず,3四半期連続して利益を確保できた」と述べた。「当期の売上高は,当期初めの予測を上回った。これは,経費管理をうまく行い,製品の位置付けを特に無線市場で改善し続けた結果だ」(同氏)

■2002年9月~11月期の業績(希薄化後の1株当たり利益/損失を除く単位:100万ドル)

                                2002年9月~11月期     2001年9月~11月期
売上高                                 422.3                 366.5
純利益(純損失)                         6.2                (46.6)
希薄化後の1株当たり利益(損失)          3セント            (26セント)

出典:National Semiconductor社

 2002年9月~11月期における受注は,前年同期比23%増だが,前期と比べると5%減少した。同社ではこの減少の主な要因として,販売代理店が在庫量を減らしたことを挙げている。「その影響で,アナログ製品の売上高が前期に比べ減少した」(同社)

 特定用途向けの無線回路製品に対する受注は,無線ハンドセット市場で需要が増えたことから前期に比べ増加した。パソコン向け機器の受注は,特にノート・パソコン市場において当期後半に需要が高まったおかげで,前期より増加した。ディスプレイ製品の受注は前期に比べ減少したが,当期後半に回復傾向を示した。

 受注状況を地域別にみた場合,北米では前期比と前年同期比のいずれも増加した。その他地域の受注は前期に比べ減少したが,前年同期と比べると増加であった。なお当期における全世界での出荷額は,受注額をわずかながら上回った。

 また,同社は2003会計年度第3四半期(2002年12月~2003年2月期)の見通しについて,売上高が当期と同等から5%減の範囲になると予測する。

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