米Frost & Sullivanが米国時間8月27日に,インタラクティブ・キオスクの世界市場に関して調査した結果を発表した。それによると同市場の規模は2001年の4億9200万ドルから,2008年には7億4580万ドルに拡大するという。

 小売り,銀行,電気通信などの垂直業界におけるセルフサービス・アプリケーションの需要が世界的に高まり,インタラクティブ・キオスクの導入はとりわけ2003年後半に急増する。

 インタラクティブ・キオスクは,顧客サービスの向上に重要な役割を果たす。高度なキオスク・アプリケーションを使って,エンド・ユーザーは幅広いセルフサービス機能を利用できるからだ。「垂直業界はキオスクを導入し,顧客対応や付加価値サービス提供の自動化を進めるだろう」(Frost & Sullivan社調査アナリストのMukul Krishna氏)

 米国と欧州では,銀行や金融業界における従来システムからオープン・プラットフォームへの移行がキオスク導入に拍車をかけるとみる。電気通信業界での需要も高まり,インターネットに対応したインタラクティブ・キオスクが公衆電話に取って代わる。また,アジア太平洋地域やその他の地域ではインフラ強化が急速に進む。

 参入の障害がほとんどない分散した市場でベンダーがシェアをつかむには,画期的な市場戦略を実行する必要がある。多角的な製品ラインでさまざまな垂直業界に対応するソリューションを提供すれば,シェアを拡大して幅広い顧客を獲得することができる。

 また,モバイル通信機器への対応にも取り組み,キオスクの遠隔管理やコンテンツの更新が可能な統合システムといった付加価値を提供することも重要だ。さらに,大規模なキオスク導入に向けたコンサルティングやサポート体制を整えれば,顧客の評価を得ることができる。

◎関連記事
米BroadVisionがeCRMの米KANAと提携してカスタマ・サービス・ソリューションを提供
米BroadVisionがSun ONEのサポートを表明,セルフサービス・アプリとWebサービスを統合
米IBMがeCRMソリューションで米Sidewareと3年契約,リソース提供や販売支援など
金融機関で導入が進むWWWの「セルフサービス」機能,2004年の投資額は3倍へ
「銀行のWWW対応サービスには改善の余地あり,ランキングはCitibankが首位」---米社が調査
「CRM市場の急成長は終わり,2007年までは年平均11.5%で徐々に拡大し738億ドル規模に」--米調査会社
eCRMソフトウエアの市場規模は2005年に100億ドルを超える,米社が調査

[発表資料へ]