「競争が激しいオンライン金融サービス分野では,WWWにおけるセルフサービス機能の拡充が今後ますます重要になる」などとする調査結果を,米Meridien Researchが米国時間2月6日に発表した。

 WWWのセルフサービス機能とは,消費者がインターネット・ベースのアプリケーションを利用して,人の手を介さずにさまざまなトランザクションを行える機能を指す。例として,FAQ(頻繁に寄せられる問い合わせ),検索エンジン,ナレッジ・ベース,人工知能を搭載した対話システム,バーチャル・エージェントなどが挙げられる。金融機関はセルフサービス機能により,顧客サービスはもちろん,ROI(投資回収率)を大幅に向上できる。

 世界の金融サービス機関の上位500社において,2001年にWWWセルフサービス機能の導入に費やした合計額は,約3390万ドルに達する見通しだ。2004年にはこの数字が約9980万ドルまで増加するという。

 「既に多数の銀行がインターネット・ベースのセルフサービス機能を導入しているが,人工知能搭載の対話システムやバーチャル・エージェントなど,高度な機能を提供している機関はごくわずかだ。つまり,セルフサービス機能に投資することで,他行との差別化を図り,競争力を増すことができる」(Meridien社,上級アナリストのRichard Bell氏)

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