ドイツのSAP AGは従業員向けセルフサービス・アプリケーション「SAP Employee Productivity Suite(SAP EPS)」を米国時間8月28日,発表した。従業員向けセルフサービス管理および事務ツールのセットを提供し,「従業員による情報へのアクセスと事業プロセスの利用を向上する」(SAP社)
SAP EPSは企業と従業員あるいは従業員同士の協調関係を実現し,全従業員の作業を支援する。すべての従業員がナレッジを獲得,共有,強化し,効果的な意思決定を行えるようにする。
SAP EPSでは,「mySAP Human Resources(mySAP HR)」「mySAP Financials」「mySAP Customer Relationship Management(mySAP CRM)」「mySAP Business Intelligence(mySAP BI)」「mySAP Enterprise Portal(mySAP EP)」などの機能を利用できる。
現在世界で約900万人が従業員向けセルフサービス・アプリケーションを利用している。「SAP社は新たな手法を提供し,従業員,マネージャ,経営者,提携企業による協力体制を創りあげ,従業員が優れた能力を発揮できるようにする」(SAP社)
ロール・ベースのSAP EPSにより,従業員は役割や職務に最も適した情報にアクセスできる。例えば経営者は,戦略の展開,プロジェクトの監視をはじめ,企業収益の管理などに関する経営概念を確認することができる。現場サービス・マネージャはSAP EPSを使って,注文の確認,作業スケジュールの調整,調達管理などが可能。顧客サービス担当者は,出荷履歴や統計データにアクセスするほか,休暇願を申請することもできる。
なお,SAP社は9月4~6日にポルトガルのリスボンで開催する国際e-business会議「SAPPHIRE 02」で,その他の従業員向けソリューションの開発について発表を行う予定である。
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