ドイツのSAP AG社が米国時間6月5日に,「xApps」と呼ばれる新しいアプリケーション・シリーズを,フロリダ州オーランドで開催中のSAP社の国際e-business会議「SAPPHIRE」にて発表した。同製品は,企業内と企業の境界をまたぐ既存のアプリケーション上に構築して,クロス・ファンクションのビジネス・プロセスを提供することにより,アプリケーションの価値を拡張する。ビジネス機能に結びつくインタラクションの合理化と自動化を図る。

 最初に出荷されるxApp製品は,「Resource and Program Management」が予定されている。同製品は,既存のIT投資,ビジネス関係,従業員によりバリュー・チェーン全体の変更と革新を可能にする。出荷は,2002年第4四半期が予定されている。

 「xApps」は,任意ベンダーからの複数アプリケーションを連結させて企業の境界を越えて機能する。アプリケーションは混成型であり,コンポーネントを通じて機能追加することによりエンド・ツー・エンドのプロセスをサポートする。同製品は協調的であり,共有するビジネス環境における変更と革新をもたらすためにチーム力を発揮させるともに,協調的な意志決定を行うために適切な情報を提供する。また「mySAP」技術プラットフォームを用いて,人,情報,ビジネス・プロセスを統合し,異種IT環境をサポートする。

 またAccenture社が「SAPPHIRE」にて同製品のさまざまなプロトタイプのプレビュを行う。石油とガス業界向けのリアルタイムのインテグレーション,コラボレーション,サプライ・チェーン機能,薬品業界向け企業間とディストリビュータのリンク,さまざまな業界向けにカスタマイズした知識交換の機能などのプロトタイプのプレビュが行われる。

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