米Sun Microsystemsが米国時間6月19日に,Java対応Webサービスの作成,組み立て,実装に向けた開発プラットフォーム「Sun ONE Developer Platform」を発表した。「さまざまな開発者の協力を通じた統合Webサービスの構築を可能にする」(Sun社)

 Sun ONE Developer Platformには「Sun ONE Studio 4」をはじめ,「Sun ONE Application Server 7 Standard Edition」「Sun ONE Portal Server 6」 「Sun ONE Identity Server 5.1」「Sun ONE Integration Server 3.1」「Sun ONE Studio 4」「Sun ONE Application Framework 2」「Sun ONE Connector Builder 1」などが含まれる。

 Sun ONE Developer Platformが備えるツールは,オープン・ソースの枠組み「NetBeans」を利用し,「開発工程全体にわたって一貫した基盤を提供する」(Sun社)としている。

 Sun ONE Developer PlatformはコアJava 2, Enterprise Edition(J2EE)をベースにし,UDDI,WSDL,SOAP,Java Connector APIなどのWebサービスの標準規格をサポートする。Java開発者,RAD開発者,ポータル・サイト構築者,リソース・アダプタ開発者といったさまざまなタイプの開発者のニーズに対応する。

 「Sun ONE Developer Platformによって,IT部門は開発における手間を最小限におさえ,各開発チームの作業を効率化できる」(Sun社 Sun ONEミドルウエア製品部門上級バイス・プレジデントのStuart Wells氏)

 Sun ONE Developer Platformは2002年第4四半期にリリースする。価格は1開発者シート当たり5000ドル。

 Sun ONE Developer Platformに付属するSun ONE Studio 4は,同社が同日リリースを明らかにしたWWWサービス開発ツールで,旧称「Forte for Java」ファミリの最新版である。「Enterprise Edition for Java」「Mobile Edition」「Community Edition」の三つのバージョンを用意する。Linuxのほか,「Solaris Operating Environment」「Windows」に対応する。

 Sun ONE Studio 4, Enterprise Edition for Javaは,Java対応Webサービス構築用ツール・セット「Java Web Services Developer Pack(WSDP)」のコンポーネントをサポートする。各種アプリケーション・サーバーに向けたEnterprise JavaBeans(EJB)コンポーネントの開発と実装に対応する。価格は1995ドル。

 Sun ONE Studio 4, Mobile EditionはJava 2 Platform, Micro Edition(J2ME)対応モバイル装置用のアプリケーション開発に向ける。同Community EditionはJavaServer PagesやJava Servlet技術を使った動的なWWWコンテンツの作成に向く。Mobile EditionおよびCommunity Editionは,無償でSun社のWWWサイトから入手可能。

◎関連記事
米ボウストリートが米サンと提携し,Webサービス開発環境を「Sun ONE」に移植
「Webサービス関連の専門サービス市場,年平均116%成長で06年には71億ドル規模」,と米IDC
「ソフト開発者の90%がWWW分野に注力,Webサービスが最重要」と米調査
米MSやIBMなど9社が,Webサービスの普及促進を図る業界団体「WS-I」を設立
米IBMが「WS-Security」対応のWebサービス・ツールキットをリリース
IBM,Microsoft,VeriSignがWebサービスのセキュリティ標準化で協力
米マイクロソフトがWebサービス開発環境「Visual Studio .NET」「.NET Framework」を発表
.NETに対抗! 米サンがWebサービスの枠組み「Sun ONE」の詳細を明らかに

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]
[発表資料(3)]