米Sun Microsystemsが米国時間10月23日に,Webサービスを提供するオン・デマンドのソフトウエア・プラットフォーム「Sun ONE(Sun Open Net Environment)」について,ロードマップの第1段階の詳細を明らかにした。パートナー企業と共に,新製品yaサービス,参照アーキテクチャ,ツールを発表したもの。

 Sun Oneは,オン・デマンド・サービスの開発/展開を行うためにに必要な,ビジョン,アーキテクチャ,プラットフォーム,専門的な技術を提供するもの。ここでの“オン・デマンド・サービス”とは,いつでも,どこでも,だれでもが,あらゆる機器から情報やデータ,アプリケーションを利用可能とする概念である。Sun ONEは,Sun社のソフトウエア製品,オープンな標準規格,Sun ONE専門の技術サービス,教育などを組み合わせて構成する。

 同社が発表した主な内容は次の通り。

・Sun ONEアーキテクチャ,製品,標準的な導入ロードマップの紹介。

・4枚のCD-ROMから成る「Sun ONE Starter Kit」のリリース。

・インスタント・メッセージングと共同作業を行うためのポータル環境「iPlanet Portal Server: Instant Collaboration Pack」。

・「Solaris 8 Operating Environment」のアップグレードと機能強化,「iPlanet Application Server」の無期限の評価ライセンス。

・今後のWebサービスと,SOAPなどのXML標準規格への継続的な対応。XML対応はXML用Java APIによって行う。

・「Sun ONE Consulting Specialty」と「Sun ONE Services Suite」による,Sun ONEプラットフォームでのオン・デマンド・サービスの導入/管理の支援。

・「iForce Reference Architecture」による,Sun ONEの迅速な導入の支援。

 Sun社が明らかにしているSun ONEのロードマップは次の通り。

・2001年:サービスの統合
 ポータルを実現し,業務プロセスを統合したサービス・インフラを構築する。そのために,既存システムを含め,既存のIT投資,情報資産を利用する。

・2002年:限られた範囲向けのWebサービス
 業務処理をWebサービスとして外部から利用可能とすることで,業務プロセスを再利用する。エクストラネットあるいはイントラネットを介して内部/外部のパートナーがサービスを利用できるようにする。これにより,シングル・サインオンを実現し運用コストを下げる。Solaris 9などの製品を提供する。

・2003年:Webサービスの公開
 公に使用可能とするオン・デマンド・サービスの展開などを支援するため,製品と技術を提供する。

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