米Microsoftが米国時間6月17日に,電子商取引向けサーバー・ソフトウエア「BizTalk Server 2002」の製品拡充について明らかにした。中小企業向けの「Partner Edition」と「Standard Edition」を新たに追加する。

 「ほとんどの小企業向け電子商取引製品は機能が限られている。しかしBizTalk Server 2002 Partnerと同Standardは,大企業向け『BizTalk Server Enterprise Edition』と同様の機能を備えている」(Microsoft社)

 Microsoft社BizTalk Server部門製品マネージャのDave Wolf氏は,「大規模な顧客企業から,数万社にのぼる中小規模のサプライヤとの統合が進まないという不満を聞いていた。一般的に,中小企業は複雑な統合ソフトウエアを導入するための十分なITリソースや財力を備えていない。Partner Editionはこうした障害を取り除き,大規模向けだけでなく大多数に統合機能を提供する」と説明した。

 BizTalk Server 2002 Partner Editionと同Standard Editionの主な特徴と価格は以下の通り。

・BizTalk Server 2002 Standard Edition:1CPU対応で6999ドル。対象となる社内アプリケーションは5本,最大10社の取引パートナをサポート。

・BizTalk Server 2002 Partner Edition:1CPU対応で999ドル。対象となる社内アプリケーションは2本,最大2社の取引パートナをサポート。

 BizTalk Server 2002はすでにEnterprise Editionのほか,開発者向けの「Developer Edition」がリリースされている。Enterprise Edition(1CPU当たり2万4999ドル)は対象となる社内アプリケーション,取引パートナともに無制限。マルチプロセサやクラスタリング構成に対応する。Developer Edition(1開発者当たり499ドル)はアプリケーションや取引パートナの統合,ビジネス・プロセスの調整に必要なツールを備える。開発環境でのみ使用可能。

 BizTalk Server 2002はXMLやSOAPに対応しており,企業アプリケーション統合,企業間取引,ビジネス・プロセス管理などの技術を備える。Webサービスの組み込みや,動的なビジネス・プロセスの構築を支援する。

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