米Microsoftは電子商取引向けサーバー・ソフトウエアの新版「BizTalk Server 2002」の一般向けリリースを米国時間2月4日に明らかにした。開発ツール「Visual Studio .NET」との統合機能のほか,企業における機能管理,監視,実装のための新たなツールが加わった。

 「BizTalk Server 2002は我が社の『.NET Platform』の主要コンポーネントであり,また,あらゆる業界におけるXML普及を実現する推進力となる」(Microsoft社E-Business Technologies部門ジェネラル・マネージャのDavid Kiker氏)

 BizTalk Server 2002の主な新機能は以下の通り。

・Visual Studio .NETとの統合により,XML Webサービスの編成をサポートする。開発者は,Visual Studio .NET開発環境でBizTalk Serverのコンポーネントを利用したり,BizTalk Serverのビジネス・プロセスをXML Webサービスに組み込むことができる。

・「SEED」技術を用いて,取引パートナに設定情報を素速く発行し,短時間で接続環境を構築できるようにする。

・管理ソフトウエア「Microsoft Operations Manager(MOM)」のイベント監視,警告,統合,レポート,管理機能をすべて利用できる。

・分散Webアプリケーションの配置/管理を行うサーバー製品「Microsoft Application Center 2000」とネイティブで統合できる。これにより,「BizTalk Serverアプリケーションをサーバーやファイアウオール全体にわたって迅速に導入することが可能」(Microsoft社)としている。

 なおMicrosoft社によると,米Tyco InternationalがBizTalk Server 2002を導入する予定だという。電子商取引サイト構築ソフトウエア「Commerce Server 2000」およびデータベース管理システム「SQL Server 2000」と組み合わせたソリューションを4カ月以内に構築し,関連会社のTyco Valves & Controls社で利用する計画である。

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