米EarthLinkが米国時間6月11日に,Wi-Fi対応無線通信サービス「EarthLink Wireless High Speed」を発表した。消費者や会社員は外出先で,米国の数百カ所におよぶホットスポット(無線LANのアクセス・ポイントを設置した公的な場所)を利用して高速インターネット接続を行うことができる。

 EarthLink Wireless High Speedでは米Boingo Wirelessの無線ネットワークを利用する。EarthLink社の顧客は,米国内のホテル,空港,カフェなどで802.11b対応の無線LANにアクセスできる。ちなみにBoingo社の設立者は,EarthLink社設立者兼会長のSky Dayton氏である。

 802.11bは高速無線通信の標準規格。Wi-Fiは,Wireless Ethernet Compatibility Alliance(WECA)によって相互接続性が検証された802.11b対応製品に与えられる認証である。

 EarthLink Wireless High Speedでは,ソフトウエアが利用可能なWi-Fi製品の場所を感知し,データベースを素速く参照して,最も近いWi-Fi対応のホットスポットを検出する。通信速度は最大11Mbpsで,「56Kモデムを使ったダイヤルアップ・サービスの約200倍の速さ」(EarthLink社)という。

 EarthLink Wireless High Speedには個人向けVPNを組み込んでおり,「安全な無線接続を提供する」(EarthLink社)。また,「Signal Settings」機能により,ユーザーはネットワーク・プロファイルを保存することが可能。

 EarthLink Wireless High Speedでは以下の3つのコースを用意する。

・「As You Go」:1日*のみ有効。サービス利用料は1日当たり7ドル95セント
・「Pro」:1カ月のうち10日間*有効。サービス利用料は月額24ドル95セント
・「Unlimited」:1カ月間無制限で接続可能。サービス利用料は月額74ドル95セント。

 *24時間以内のセッション数とトラフィックは無制限

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