米GartnerのDataquestは米国時間6月11日に,Fibre Channel SAN(Storage Area Network)市場に関する調査結果を発表した。それによると,2001年におけるFibre Channel SAN部品の売上高は,2000年の13億ドルから13%増の14億6000万ドルに達したという。

 「Fibre Channel分野はこれまでより成長の速度を落としているが,ストレージ業界全般にとって困難な1年だったことを考慮すると強い伸びといえる。また2001年は経済状況が芳しくなかったほか,ディレクタなどのFibre Channel向けコア製品において,1Gbpsから2Gbpsへと移行が始まったばかりだったことも忘れてはならない」(Dataquest社Storage Worldwide 調査グループ主任アナリストのJames Opfer氏)

 2001年は,米Brocadeが売上高ベースの市場シェアを34%獲得して首位を維持した。次いで米McDATAが売上高を41%増加して2位につけた。売上高の成長率が最も大きかったのは4位の米QLogicで42%だった。

■2001年におけるFibre Channelコンポーネントの市場シェア(売上高ベース)

企業名      2001年市場シェア       2000年市場シェア    売上高成長率
                 (%)                 (%)           (%)       

Brocade            34                     32               18
McDATA             16                     13               41
Emulex             15                     15               20
QLogic             12                     10               42
JNI Corporation     5                      8              -29
その他             18                     22              -14
合計            100.0                  100.0               13

出典:Dataquest社(2002年6月)

 2001年の世界市場を製品別でみると,Fibre Channelスイッチの売上高が8億2900万ドルで前年より26%成長した。Brocade社が売上高ベースの市場シェア58%を獲得して優勢を維持。McDATA社のシェアが29%,QLogic社のシェアが7%だった。McDATA社は,自社のコア・ディレクタ製品を補完するエッジ・スイッチ製品を市場に投入したことが功を奏した。

 Fibre Channelホスト・バス・アダプタ(HBA)は,前年比3%増の5億6200万ドル。米Emulexが売上高ベースの市場シェア40%を獲得し,他社を引き離して首位に立った。2位はQLogic社で22%,3位は米JNI Corporationの13%である。

 Fibre Channel製品の世界市場は2001~2006年に年平均36%で成長し,67億ドル規模に達するとみる。

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