Fibre Channel製品大手の米Emulexはデータ伝送速度2Gビット/秒のネイティブ133MHz PCI-X Fibre Channel対応のホスト・バス・アダプタ(HBA)「LightPulse LP9802」と「同LP982」を米国時間4月18日,発表した。「LP9802」は,ハイエンドのエンタープライズ,「LP982」はミッドレンジのSAN市場に向けられる。

 両製品は,前世代の製品と比較してI/O処理能力が30%以上向上している。単一の2Gビット/秒リンクで390Mバイト/秒以上を保持し,エンタープライズとミッドレンジ市場で最高の性能を提供するFibre Channel対応HBAとなっているという。

 また,1Gビット/秒と2Gビット/秒Gigabit Fibre ChannelのPCIシステムとの下位互換性も持っている。

 「SANではデータ転送がギガビットに移行しているため,従来のPCIバスの速度は多くの場合にボトルネックと考えられている。同製品はこのボトルネックを緩和するだけでなく,下位互換性があるため現行のSANでこの速度を実現できるようになる」(IDC社のシニア・アナリストのEric Sheppard氏)

 今回の新製品では,同社の第5世代Fibre Channelコントローラ「Pegasus ASIC」を収録している。同技術により,スケーラビリティと高性能を提供しながら,100%の下位互換,容易な管理とアップグレードが可能となる。また同技術は,高度なメモリー・アーキテクチャを提供しており,単一の広帯域メモリー・デバイスを使って高速ハードウエア・コンテンツのスイッチ,データ・バッファリングを行うため,メモリー・チップ・カウントとソリューション・フットプリントを縮小できる。

 「LightPulse製品のアーキテクチャにより,顧客は透過的に次世代製品への移行が可能になる。そのため,PCI-Xプラットフォームの採用を促進する」(同社)

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