米NPD GroupのNPDTechworldが米国時間5月9日に,デジタル・カメラとデジタル・ビデオ・カメラの販売に関する調査結果を発表した。それによると,2002年第1四半期の両製品の販売台数は,前年同期に比べ24.5%増加したという。「卒業式/結婚式シーズンと夏休みが近づいていることで,販売台数が急増している」(NPDTechworld社)

 当期のデジタル・カメラの販売台数は122万9000台で,前年同期は95万8000台,前々年同期は57万8000台だった。一方,当期におけるデジタル・ビデオ・カメラの販売台数は21万5000台で,前年同期は20万2000台,前々年同期は12万9000台であった。

 また,2002年3月におけるデジタル・カメラの平均価格は385ドルで,2001年3月の425ドルから低下している。デジタル・ビデオ・カメラの場合も,2002年3月は710ドルで,1年前の803ドルに比べ安くなった。

 NPDTechworld社上級アナリストのTom Edwards氏は,「価格が大幅に下がり,消費者の多くが購入に魅力を感じるようになったことで販売が増加している」と分析する。「2002年の両製品を合わせた販売台数は1000万台となる見込み。これは前年比20%増に相当する」(同氏)

 NPDTechworld社は,販売が急増した要因として,販売価格の低下のほかに「テレビやパソコンなど家庭で使うほかの製品と両製品を簡単に接続して使えること」を挙げている。調査結果によると,ほかの電子機器と組み合わせて写真を扱う目的で利用するデジタル・メディアも急伸しているという。2002年第1四半期におけるメモリ・カードの販売枚数は約150万枚で,前年同期に比べ150%以上増加している。

 Edwards氏は以下のように説明する。「デジタル・カメラとデジタル・ビデオ・カメラは,家庭で使うほかの電子機器の周辺機器になっている。電子写真アルバムは今や,スクリーンセーバーに使ったり,おばあちゃんへ電子メール送信したりするだけのものではない。PDAや携帯電話機にも表示できるのだ」

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