米Gartner GroupのDataquestが米国時間12月12日に,写真のプリントなどを行うサービス端末「写真キオスク」の市場に関する調査結果を発表した。

 それによると,2000年末までにデジタル写真撮影を行う米国家庭は1000万世帯以上に増加するという。これが写真キオスク端末のベンダに大きな成長の機会をもたらす。世界中で設置される写真キオスク端末は,2001年末に現在の2倍の6万台に達するとDataquest社は予測する。

 写真キオスクは数年前から登場していたが,ほとんど写真の焼き増しにしか利用されていなかった。新たなタイプの写真キオスクではディジタル画像のプリント,WWWページへのアップロードや写真の送受信などができる。

 Dataquest社が最近行った調査によると。デジタル・カメラ・ユーザーのほとんどが,所有する最新のデジタル・カメラに「大変満足」しており,デジタル写真の閲覧や電子メールを使った交換などに最も興味を示しているという。

 「デジタル・カメラ・ユーザーが写真キオスク端末を使う利点は,安く手軽に高画質のプリントができること。近い将来,デジタル・カメラ・ユーザーは家庭で出力するかわりに写真キオスクを頻繁に利用するようになる」(Dataquest社worldwide digital document and imagingグループ副社長のAndrew Johnson氏)。

 デジタル画像編集製品を所有する1000世帯の米国世帯を対象に実施した調査では,80%が写真キオスク端末の機能を認識していた。しかし利用したことがあるという回答者は10%に満たなかった。デジタル・カメラを所有する人が増えデジタル写真が盛んになれば,写真キオスク端末の高画質プリントや利便性への需要も高まるとDataquest社はみる。

 まだ市場には登場していないが,低料金で写真をオンラインにアップロードできるキオスクが2001年の売上高を急速に押し上げるとDataquest社は予測する。

◎関連記事
お役所仕事がディジタル化を阻害する
「写真こそが世界規模で経済成長を押し上げる」とKodak CEO
世界カメラ市場でのデジカメのシェアは2000年に13%,今後大きく拡大
「世界のディジタル・カメラ市場は125%成長,米国では200%増」IDC調べ
2000年にディジタル・カメラ売上高は19億ドルに,銀塩カメラを10%上回る
デジタル・カメラ・ユーザは,今後4年で写真撮影を完全にディジタル化
米国の1270万世帯が2000年末までにディジタル・カメラを購入,米調査Palm機やキオスク端末にコンテンツを配信するソフト,CAが年内メドに出荷

[発表資料へ]