ドイツのSAP AGは2002年第1四半期の決算を現地時間4月18日に発表した。売上高は16億6000万ユーロ(約14億8000万ドル)で,前年同期の15億2000万ユーロ(約13億5500万ドル)に比べて9%増加した。米TopTier Software買収関連費用と米Commerce Oneの業績の影響を含めた場合,純利益は1億2100万ユーロ(約1億800万ドル)で,1株当り利益は0.38ユーロ(約0.34ドル)。前年同期は同条件の純利益が1億1700万ユーロ(約1億400万ドル)で,1株当り利益は0.37ユーロ(約0.33ドル)だった。

 TopTier Software社買収関連費用とCommerce One社の業績の影響を除いた場合,純利益は6500万ユーロ(約5800万ドル)で,1株当り利益は0.21ユーロ(約0.19ドル)。前年同期の同条件の純利益は1億900万ユーロ(約9700万ドル)で,1株当り利益は0.35ユーロ(約0.31ドル)だった。

 地域別にみた売上高は,欧州/中東/アフリカ(EMEA)が8億8600万ユーロ(約7億9000万ドル)で,前年同期の7億9600万ユーロ(約7億1000万ドル)から11%増加。アジア太平洋地域(APA)は1億8500万ユーロ(約1億6500万ドル)で,同1億7800万ユーロ(約1億6000万ドル)から4%増加した。米大陸は5億8700万ユーロ(約5億2300万ドル)で,同5億5000万ユーロ(約4億9000万ドル)から7%増収。ちなみに為替差損を含まない場合,米大陸の売上高は前年同期比5%増となる。

 製品収入は9億9900万ユーロ(約8億9000万ドル)で,前年同期の9億4300万ユーロ(約8億4100万ドル)と比べて6%増加。ライセンス収入は4億200万ユーロ(約3億5800万ドル)で,同4億5800万ユーロ(約4億800万ドル)から12%減少した。コンサルティングは5億3900万ユーロ(約4億8100万ドル)で,同4億5800万ユーロ(約4億800万ドル)に比べ18%増。トレーニング収入は1億1000万ユーロ(約9800万ドル)で,同1億900万ユーロ(約9700万ドル)から1%増えた。

 「mySAP CRM」関連ソフトウエア収入は約7400万ユーロ(約6600万ドル)で,前年同期の6700万ユーロ(約6000万ドル)から増加。「mySAP SCM」関連ソフトウエア収入は約7900万ユーロ(約7000万ドル)で,同1億300万ユーロ(約9200万ドル)から減少した。

 「前年同期の業績が極めて高かったうえ,市場が厳しい状況にあるにもかかわらず,当期の業績は予想を大きく上回った」(SAP社共同会長兼CEOのHenning Kagermann氏)

 またSAP社は,2002年後半に業績がさらに向上するとの見通しを示し,2002年通年の売上高が前年比約15%増との予想は変更しないという。従業員向けプログラムやTopTier社買収に関する経費を除いた場合,2002年通年の営業利益率は,前年の20%を1ポイント以上上回るとみる。

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