米Oracleが米国時間3月14日に,2002会計年度第3四半期(2001年12月~2002年2月期)の決算を発表した。売上高は22億ドルで,純利益は5億800万ドル。なお,前期の売上高は23億5700ドルで純利益は5億4900万ドル。前年同期は売上高が27億ドル,純利益が5億8300万ドルだった。

 当期の1株当たり利益は9セントで,前年同期の10セントと比べて減少。営業利益率は35%で,前年同期の33%から2ポイント増加した。

 ソフトウエア・ライセンス収入は,新規契約による売上高が前年同期と比べて30%減少したが,契約更新による売上高は同5%増加した。サービス収入全体の売上高は同7%減少。サポート収入は前年同期から横這いとなった。

 ちなみに同社は3月1日に,当期決算に関して見通しを発表しており,「ソフトウエア販売と営業利益の前年同期比伸び率は前期のそれとほぼ同じになる。これにより,1株当り利益が9セントと前年同期に比べ1セント減少する」(Oracle社)との見込みだった。今回の決算発表は,この予測に一致する結果となった。

 Oracle社CFOのJeff Henley氏は,「経済は全体的に復調に向かっているようだが,技術関連支出の回復は出遅れている。Oracle社が特に強みを持つ電気通信,金融サービス,ハイテク製造といった業界は,まだ低迷状態にある。そのため,この業界の企業を対象とした売上高が,前年同期と比べて著しく低下した」と説明した。

 「IT予算の引き締めにより,顧客は価格により敏感になっている。現在の経済状況では,積極的な価格攻勢が好調な売り上げにつながる。例えば,当期における我が社のアプリケーション・サーバーの売上高は前年同期比35%増加した。また,低価格のスタンダード版データベースは14%成長した。経済が回復すれば,多数のスタンダード版ユーザーがエンタープライズ版にアップグレードするようになるだろう」(Oracle社CEOのLarry Ellison氏)

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