米Novellが米国時間2月28日に,2001年11~2002年1月期(2002会計年度第1四半期)の決算を発表した。売上高は2億7100万ドルで,前年同期の2億4500万ドルに比べ増収となった。前年同期の1株当たりの損失が0202ドルだったが,同期は1株当たり0.02ドルの利益を上げている。同期の売上高には,前年7月に行われた米Cambridge社の買収により,同社の買収前の収益5800万ドルも計上されている。

 同期は,前年行ったリストラが効果をみせ,前期と比較して4000万ドルの削減に成功している。ソフトウエア製造からの収益は第4四半期から減少したが,同部門でネットワーク・アクセス,セキュリティ,リソース提供のビジネス・ソリューションからの収益が増加した。ITサービス・コンサルティングからの収益は,予想以上に落ち込み,特に北米でその傾向が顕著だった。

 同期を全体的に見ると,ソフトウエア・ライセンス,ソフトウエア関連のと教育からの収益は前期から7%減の1億9900万ドルで,全体収益の74%を占めた。カウンセリング部門は前期から23%減の7000万ドルで,全体収益の26%となった。Cambridge Technology PartnersとNovell ConsultingからのITサービスによる収益とCelerantの管理コンサルティングによる収益は,前期から少しマイナスの200万ドルで,全体収益の1%未満となった。

 製品部門別でみた場合,ネット管理サービスの収益は,前年第4四半期から9%減の1億5400万ドルだった。ネット・ディレクトリ・サービスは,前期から5%増の1100万ドル,顧客サービスと教育からの収益はほぼ均衡の3400万ドルだった。

 事業カテゴリ別でみた場合,大規模ネットワーク向けサイト・ライセンス収入は,1億6200万ドルで,総売上高の60%を占めた。小規模ネットワーク向けパッケージ・ソフトウエアのライセンス収入は2700万ドルで,総売上高の10%を占めた。サイトライセンスとは別のコンサルティング・サービス,製品サポート,教育に関する収入は7500万ドルで,総売上高の28%を創出した。OEM関連の売上高が総売上高に占める割合は2%だった。

 地域別でみた売上高は,米国が1億4400万ドル。欧州/中東/アフリカが9500万ドル。アジア太平洋地域が1900万ドル,カナダと中南米が1300万ドルだった。

 同社は,ソリューションをフォーカスしたビジネス・モデルへの移行を図っている段階にあるが,景気の低迷により引き続き収益が減少することを予測している。同社は,同年4月までの第2四半期の収益は,2億5500万~2億6500万ドルになると見込んでいる。この収益は,リストラによる経費削減と企業買収による利益を差し引いても損益がないレベルに達するとみている。また同年前半における収益の増加は,同社が実施する新しい製品販売努力,ITサービスのパフォーマンス向上の成功にかかっていると推測している。

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