米IBMはミッドレンジのUNIXサーバー「eServer p670」を米国時間4月8日,発表した。同社の最上位UNIXサーバー「p690」と同じマイクロプロセサ「POWER4」を搭載する。

 8Gバイトの主記憶,テープ・ドライブ,CD-ROM/DVD-ROMドライブ,18.2Gバイトのホットスワップ対応ハード・ディスク装置2台を備えた8ウエイ構成のp670の場合,「同様の構成の米Sun Microsystemsの競合製品と比べて価格が34%安い」(IBM社)という。

 IBM社はp670の投入により,UNIXサーバー市場におけるSun社との競争でさらに攻撃を仕掛ける意向だ。Sun社とIBM社の競争は「2001年10月から始まっている」(IBM社)。IBM社は2001年10月に,「ターゲットはSun社の『Sun Fire 15K』」としてp690を発表している。

 p670の主な特徴は以下の通り。

・動作周波数1GHz以上のプロセサを2個組み込んだPOWER4プロセサを使用。

・4個または8個のプロセサを搭載した手のひらサイズの高密度ビルディング・ブロック。

・最大16台の“仮想サーバー”としてパーティションを区切ることが可能。AIX 5Lと64ビットLinuxに対応。

・IBM社の自己管理/自己修復が可能なサーバー開発プロジェクト「Project eLiza」の技術を装備。

・最大3.5Tバイトのハード・ディスク構成が可能。

 p670は4月26日に出荷を開始する。4ウエイ,8ウエイ,16ウエイを用意する。価格は4ウエイ(テープ・ドライブ,CD-ROM/DVD-ROMドライブ,18.2Gバイトのホットスワップ対応ハード・ディスク装置2台の場合)が17万8270ドル,8ウエイ(8Gバイトの主記憶,テープ・ドライブ,CD-ROM/DVD-ROMドライブ,18.2Gバイトのホットスワップ対応ハード・ディスク装置2台の場合)が31万6944ドル,16ウエイ(16Gバイトの主記憶,テープ・ドライブ,CD-ROM/DVD-ROMドライブ,18.2Gバイトのホットスワップ対応ハード・ディスク装置2台の場合)が53万5522ドル。

 ちなみに米IDCの調査によると,ミッドレンジ・サーバー(10万ドル~100万ドル)の市場は現在113億ドル規模で,2005年には130億ドル近い規模に拡大するという。

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