米Brainbenchが米国時間3月7日に,世界各国のITプロフェッショナルに関する調査結果を発表した。それによると,インドにITスキルの強力な基盤があることが確認できたという。また,「ブラジル,オーストラリア,ルーマニア,イスラエル,南アフリカでIT認定資格を持つITプロフェッショナルの割合が多く,各地域のリーダー的存在になりつつあることもわかった」(Brainbench社)という。
「調査結果から,ITスキルに関する認定を受けたITプロフェショナルのいる割合が,全般的な経済状況と必ずしも一致しないことが分かる」(同社)
同社が分析する地域別にみた傾向は次の通り。
・南アジア
2001年に,インドでは14万5000人以上がIT認定資格を受けた。これは南アジアで1位,世界では第2位に相当する。南アジアにおいては,2位のパキスタンが8000人をやや超える程度で大きく離され,これにバングラデシュ,アフガニスタンが続く。
・中東
イスラエルがリードしているが,アラブ首長国連邦が1500人で2位になった。2001年においてイエメンが同地域の最下位になったのに対し,イランでは500人以上が認定資格を受けて6位となった。
・南米
ブラジルが同地域で最も多い認定資格者数を有する。経済の問題があるにもかかわらず,アルゼンチンが2位となった。ベネズエラとコロンビアが3位に並び,政治/経済では“蚊帳の外”にあるキューバが4位。
・ロシア連邦およびNIS(旧ソ連独立国家)
ロシア連邦に最も多くの認定資格者がおり,ウクライナがそれに続く。
・欧州
ルーマニアが英国を上回り首位。かつて果物と野菜の輸出国として知られていたブルガリアが3位となり,ドイツ,ラトビア,スウェーデンが4位を争っている状態。
・アジア太平洋地域
オーストラリアが1位となった。インドネシア,フィリピン,シンガポールでITプロフェッショナルが急増している。また,ベトナムは現在中国を上回る数の認定資格者がおり,注目に値する。
・アフリカ
南アフリカが,2001年に2600人以上の認定資格者を出し1位となった。2位のナイジェリアは405人と大きく離されている。
「全世界でIT技術者が急増しており,分布が急速に変化していることが分かる」(Brainbench社社長兼CEOのMike Russiello氏)
なお同調査結果は,同社のWWWサイトから無料でダウンロードできる。
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