米Janco Associatesは米国時間1月8日,IT業界における給与に関して調査した結果を明らかにした。景気低迷を反映して,全レベルの従業員の報酬が減少した。また上級幹部職の報酬が,1985年以来初めて落ち込みをみせた。上級クラスの従業員は給与総額が減少したものの,基本給はやや上昇した。

 Janco Associates社CEO(最高経営責任者)のM. Victor Janulaitis氏によれば「景気の悪化が,とりわけ中規模企業に影響を及ぼしており,企業はコスト削減と人員解雇を早いスピードで行っている」という。「より規模の大きい企業は採用を凍結する一方で,通常より昇給までの期間を伸ばしている。また,過去6カ月間に多数のIT企業で広範な人員削減が行われた」(同氏)。

 企業の収益が悪化したため,業績ベースによるボーナスが減額され,給与総額が落ち込んだ。IT企業の整理統合が進んだため,管理職レベルのスタッフを減らした企業が多い。主としてCIOの下で業務を行う,副社長,ディレクタ,マネージャなどの人員カットが行われた。一方,災害回復やセキュリティ関連の職種は需要が高い。需要の高い主な職種は以下の通り。

企業規模          役職                       変化

大        データ・セキュリティ管理者        16.51%
中        災害回復コーディネータ            16.99%
大        eコマース・スペシャリスト         18.58%
中        技術サービス・スペシャリスト      20.44%
中        ネットワーク・サービス管理者      24.09%
中        製品サポート・マネージャ          25.50%
中        製品サービス・マネージャ          28.17%
中        eコマース・スペシャリスト         28.94%
中        製品サービス監督者                30.56%
中        運用システム生産マネージャ        37.16%
大        データ・センター設備管理者        39.61%
大        災害回復コーディネータ            65.55%

出典:Janco Associates社

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