「大企業が一様に無線技術を取り入れはじめている」。米Evans Dataが米国時間12月10日に,大企業の無線アプリケーション開発に関して調査した結果を発表した。それによると,大企業における開発マネージャの46.1%が,2002年にセキュリティ強化や企業間電子商取引といった無線機器向けアプリケーションの開発を予定しているという。

 調査は,従業員2000人以上を抱える企業の開発マネージャ400人以上を対象にインタビューを実施したもの。

 無線アプリケーションの普及を牽引するのは大企業の開発者である。Evans Data社の他の調査によると,開発者全体では無線アプリケーションの開発を計画している割合は38%だった。

 大企業の開発マネージャの42.7%は,無線が企業にとって重要な技術だと回答。また,無線技術を取り入れる作業は骨が折れるが,導入に値するほど重要だ,と答えた開発マネージャは39.9%だった。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・開発マネージャが無線装置ブランドを選ぶ場合に「最も」あるいは「たいへん重視する」点は,「プラットフォームの統合」(77%)や「セキュリティ」(71.7%)。これらの項目は「OS」や「コスト」といった他の項目より優先度が高い。

・最も普及している無線アプリケーションは依然として電子メールとインスタント・メッセージングである。また,無線を取り入れている企業の1/4以上はCRM,SFA(営業支援),FFA(現場作業支援)に対応した無線システムを構築している。

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