米AdvancePCSが米国時間10月30日に,同時多発テロ事件後の米国従業員の健康状態や生産性に関する調査結果を発表した。9月11日の同時多発テロ後の2週間をみると,米国労働者の労働時間はすべての地域で低下したという。

 調査は1737人の米国労働者を対象にインタビューを実施したもの。

 テロ事件後は,疲労感,胃腸障害や消化不良,頭痛,背中の痛み,気が滅入るといった健康上の問題が,社員1人当たり1週間に4.5時間の損失を招いた。テロ事件前の数値である2.1時間から2倍以上である。

 「9月11日の同時多発テロ事件はあらゆる地域の米国人に重大な影響を与えている。事件の衝撃による健康上のトラブルから,労働者は職務から離れることが多くなり,また仕事に取りかかっている最中の能力も低下する」(AdvancePCS社調査部門バイス・プレジデントのWalter Stewart氏)。

 しかし,「回復力は急ピッチで,事件後2週間を過ぎて米国人は通常に近いレベルまで戻っている」(同氏)という。

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