米国の独立系調査会社Computer Economicsは米国時間9月14日に,同時多発テロがIT産業に及ぼすインパクトを158億ドルとする調査報告を明らかにした。通信インフラの復旧やIT機器のリプレース,企業のオフォス移転にともなうインストール費用などを見積もったもの。

■短期予測:短期的には17億ドルの影響を与える。たとえば,世界中で2万5000人を超えるIT産業従事者がITサービスを継続するために働いている。さらにIT機器の早急なリプレースが必要になる。

■長期的予測:長期的にエンド・ユーザー組織/企業に与える影響は81億ドルに達すると,Computer Economics社は予測する。10万人を超えるIT産業従事者が,オフォスの移動を強いられる。通信インフラの移設,サーバーやワークステーション,プリンタなどのリプレースなどが必要になる。

 長期的にみた通信インフラへの影響は60億ドルと見積もる。同時多発テロで打撃を受けた通信インフラやWorld Trade Center地域の機能が完全に復旧するには数年を要する。

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