米Red Hatが米国時間10月29日に,組み込みLinuxの開発スイート「Embedded Linux Developer Suite」を発売したことを明らかにした。「Red Hat Linux 7.2」をベースにした組み込みアプリケーションや機器の開発に向ける。

 Embedded Linux Developer Suiteには以下の内容が含まれる。

・Linuxカーネル2.4をベースにしたRed Hat社の組み込み機器向けLinux「Red Hat Embedded Linux」の新版

・gcc3をベースにしたクロス開発ツール「GNUPro」の新版

・新たなGUIコンフィギュレーション・ツール

・新たな統合システム構築環境

・デバッギングとブートストラップ・ツール「RedBoot Embedded Bootloader/BIOS」

・glibc 2.2ライブラリ

・クロス開発向けに最適化した「Red Hat Linux RPM」パッケージの最新版

・ホスト・システム向けのネットワーク管理サービス「Red Hat Network」

・各種のサポート・サービス・パッケージ

 Red Hat社が提供するサービスには,組み込みシステムのトレーニング,サポート・パッケージやデバイス・ドライバ・ソリューション,システム管理サービスなどが含まれる。Red Hat Network部門が担当する。また,Embedded Linuxへのアプリケーション移植サービスも行う。

 Embedded Linux Developer Suiteの価格は,インストレーション・サポートが付いて2500ドルから。最大5シートで5件の問い合わせに対応する「Standard」サポート,10シート以上で無制限の問い合わせに対応する「Subscription」サポートなども用意する。各サポートには「Red Hat Network Embedded Channel」を介したアップデート利用と「Red Hat Linux 7.2」が含まれる。

 Linuxに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「Linux」で詳しくお読みいただけます。

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