米Red Hatが米国時間10月22日に「Red Hat Linux 7.2」と「Red Hat Linux Professional」の出荷を始めたことを明らかにした。

 価格は,「Red Hat Linux 7.2」が59.95ドル,「Red Hat Linux Professional」が199.95ドル。また「Red Hat Linux 7.2」は数週間以内に,米Dell Computer,米Compaq Computer,米IBM,Penguin Computing社などのハードウエア・パートナーからも提供される。

 なおRed Hat社は6カ月以内に,Red Hat Linux 7.2の拡張サーバー版も発表する予定である。8ウエイのSMPサーバーに対応する。

 サーバー用途におけるRed Hat Linux 7.2の新たな主要機能は次の通り。
・Linuxカーネル2.4.7。スケーラビリティを高める。
・ジャーナル・ファイル・システム「EXT3」
・ツール群(ネットワーク設定,ユーザー管理,ハードウエア管理ツール)
・インストール時のファイヤウォール設定。セキュリティ強化のためのRed Hat Network

 ワークステーション向けでは,以下の新機能を備える。
・USBサポートの改善
・Nautilusファイル・マネージャ
・Mozilla WWWブラウザ
・開発環境GNOMEとKDEの最新版
・Sun StarOffice 5.2完全版などのオフィス・アプリ
・印刷されたインストール・ガイドとLinuxドキュメンテーション
・Python,Perl,PHPインタプリタとC,C++,Java,その他のコンパイラ
・30日間限定のWWWベースのサポート
・1システムにつき30日間のRed Hat Network Software Managerの購読

 Red Hat Linux Professionalには,さらに以下のものが含まれる。
・カスタマイズ・ガイド
・開発ツールを含むWebアプリケーションCD
・Adobe Acrobat,IBM Java Run Timeなどを収録したWorkstation Applications CD
・ System Administrator CD
・60日間限定のWWWベースのサポート
・60日間限定で2件の電話ベースのサポート
・1システムにつき180日間のRed Hat Network Software Managerの購読

 ちなみに同社は,組み込みLinuxの開発スイート「Embedded Linux Developer Suite」もまもなく出荷時期を明らかにする予定である。価格は2500ドル。

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