米Red Hatが米国時間6月25日に,RDBMS(Relational Database Management System)「PostgreSQL 7.1」ベースのオープンソース・データベース製品「Red Hat Database 7.1」を発表した。Red Hat Linux 7.1に最適化している。
Red Hat社はRed Hat Database 7.1をRed Hat Linux 7.1とともにパッケージ化し,会費制で提供する。年会費の1カ月当たり料金は199ドル。一括払いもでき,その場合は2295ドルとなる。
これにはソフトウエアを収録したCD-ROM,ドキュメント,WWWや電話によるインストール・サポート,同社の「Red Hat Network」のサポート・サービスや製品アップデートなどが含まれる。
Red Hat社では,Red Hat DatabaseをLinux向けデータベース市場における製品間のギャップを埋める製品と位置づけている。「特殊なIT技能やリソースを必要とする大規模データベース製品と,安価だが複雑なWWWやe-businessでの利用には不十分な小規模データベース製品とのギャップを埋める」(同社)という。
同社が発表したRed Hat Database 7.1(またはPostgreSQL 7.1)の特徴は以下の通りである。
・迅速で簡便なインストールを行うための「Red Hat Installer」,PostgreSQL 7.1およびRed Hat Linux 7.1のドキュメント
・高度なロック機能で,データベースの更新/変更時のデータの整合性を保つ
・SQL 92の主要部分,ODBC,JDBCなどのAPIへの対応
・大型オブジェクト,構造型,ユーザ定義抽象データ型といったオブジェクト指向機能への対応
・ C/C++,PHP,Perl,Python,Tcl/Tk,Embedded SQL(C言語)といったプログラミング/スクリプト言語への対応
・データのオンライン・バックアップ
なお米IDCによると,Linuxを含むオープンソース・プラットフォーム向けRDBMSおよびオブジェクトRDBMSの世界市場は,2000年の4200万ドルから,2005年には78億ドル規模にまで拡大するという。
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