組み込みLinuxのコンソーシアムEmbedded Linux Consortium (ELC)の役員会が米国時間4月9日に,統合仕様「ELC Platform Specification」を発表した。

 ELCの参加企業124社にはELC Platform Specificationの概要を配布する。近い将来,完全な形で仕様を公開する予定である。

 ELC Platform Specificationは「POSIX 1003.13 PSE 52」「同PSE 53」「Single UNIX Specification」「Linux Standard Base」といった既存の仕様をベースにする。基本的なOSサービスを,組み込みLinuxで利用可能にすることをねらう。

 ELCは,テスト・スイートと検証および認定プログラムの開発も計画している。Free Standards GroupやOpen Groupといった団体に開発をアウトソーシングする予定である。テスト・スイートは認定/ブランディング・プログラムのオープン・ソース部品として配布する。さらに,ELC Platform Specificationに準拠した製品に付ける商標やロゴも作成する。

 ELCは組み込み用途のコンピュータ市場におけるLinuxの普及促進を目的として,2000年3月9日に発足を発表した。参加企業にはAccelent Systems社,Aisys社,Cendio Systems社,Centura Software社,Coollogic社,米IBM,Infomatec IAS GmbH社,米Lineo,LinuxDevices.com社,Lynx Real-time Systems社,Microtronix Datacom社,米MontaVista Software,Moreton Bay社,米Motorola Computer Group,NewMonics社,OpenSystems Publishing社,QNX Software Systems社,米Red Hat,TimeSys社,Transvirtual Technologies社,Troll Tech; Wind River Systems社などが含まれる。

 Linuxに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「Linux」で詳しくお読みいただけます。

◎関連記事
組み込み用途向けLinuxのコンソーシアム「ELC」が発足
米トランスメタがMobile Linuxをオープン・ソースに,ベータ版のリリース開始
米サンが組み込みLinux向けJava環境を発表,デジタル家電に向ける
米モンタビスタと米IBMが組み込みLinux向け開発環境で提携
NECと米MontaVistaが日本国内での組み込みLinuxの拡販で提携
Lineo,組み込みLinuxで日本でアクセス,韓国でSamsungと提携
組み込み用途向けLinuxの米Lineo,Windows対応の開発キットを出荷

[発表資料へ]