カナダのNortel Networksが米国時間10月24日に,米IBMと協力し,オープンな標準規格を採用した音声/データ・ネットワーク向けのハードウエア,ソフトウエア製品,サービスを提供する計画を発表した。「既存の投資を活用し,サービスの質を落とすことなく,効率向上,管理の簡素化,30%のコスト削減を図る」(Nortel社)。

 両社の計画は,IBM社の「WebSphere」eビジネス・インフラ・ソフトウエアと「DB2」データベース・ソフトウエアを,Nortel社の「Symposium」製品系列のコンタクト・センター向け製品に組み込んで提供するというもの。なおNortel社はすでにIBM社の「eServer xSeries」との試験を行い,コンタクト・センター向けアプリケーションの互換性を確認しているという。

 なお今回の協力体制は,Nortel社とIBM Global Servicesのこれまでの関係を拡大するものとなる。「オープンな標準規格をもとにしたNortel社のVoIP(Voice over IP)も計画の対象にするもので,これにより,デスクトップ・ビデオ会議や,電話/ファックス/電子メールのデスクトップ・メッセージ管理システム,プラグ・アンド・プレイのソフトウエア電話といったアプリケーションを提供していく」(Nortel社)。

 ちなみにIBM社はすでにNortel社の製品を自社製品に取り入れている。メトロ(都市圏向け)DWDM製品の「OPTera」や,VPN専用機「Contivity」,WWWスイッチ/負荷分散「Alteon」,サービスノード製品「Shasta」などがある。

 なお,米Probe Researchの予測によると,固定番号を割り当てた携帯電話システムの市場規模は2003年には85億ドルに達するという。

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