米Gatewayが米国時間10月4日に,2001年第3四半期業績予測の下方修正を発表した。特別費用を除いた税引き前純損失が0.14~0.17ドルとなり,“若干の損失”としていた先の予測よりも悪化する見込みである。

 主な原因は,「9月11日の同時多発テロ以降の数週間における,すべての顧客分野での需要の落ち込み」(Gateway社)という。

 2001年第3四半期の米国内の販売台数は前期に比べ上昇した。しかしその伸び率が同社の予測を下回ったという。なお同社は8月28日に,海外市場からの撤退や工場閉鎖などの事業再編策を明らかにしていたが,これら事業における損失額が予想を上回ったという。

 これに加え,「市場の減速が投資対象の評価額に影響を与えた」とGateway社は説明する。これに関連して,同社は第3四半期決算で1億~1億3000万ドルの非現金特別費用を追加計上する予定である。

 今後の見通しについては,国内市場の販売台数が前期に比べて伸びるため,2001年第4四半期には黒字に転換できるという(税引き前ベース,特別費用を除外)。ただしこれでも,同社が先に予測していたように,「2001年後半の6カ月間の業績が黒字になるには不十分」(同社)とする。

 Gateway社会長兼CEOのTed Waitt氏は,「すでに厳しい事業環境だったが,この数週間でいっそう厳しくなった」などというコメント出している。「事実上すべての事業分野がテロ事件の影響を受けたが,我々は業績の正常化を確認しはじめている。これまでの出来事ですでに最悪を状態を経験してしまったと考えている。我々はリストラ策で過去30日間にわたり目覚ましい進展を遂げたが,今後もこの状態を維持し,第4四半期は黒字転換する」(同氏)。

 なお同社は10月18日に2001年第3四半期決算の発表を行う予定である。

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