米Compaq Computerが米国時間10月1日に,2001年第3四半期業績予測の下方修正を発表した。営業ベースの売上高と利益がともに先の業績予測を下回るという。売上高は5億から10億ドルの下方修正である。
売上高は74億~75億ドルの範囲にとどまる見込み。当初は80億から84億ドルとしていた。これは前期に比べ12%減である。Compaq社では,9月11日に発生した同時多発テロにより景気悪化の速度が速まったこと,それに関連してサプライチェーンや物流に影響を及ぼしたことなどを,下方修正の理由に挙げている。営業ベースの1株当たり損失は0.05~0.07ドルを見込む。
「我々はこの困難な時期に顧客ニーズに応えるべく力を注いでいる。しかし9月11日の事件で需要が低迷し交通や物流は混乱するなど,この四半期にマイナスの影響を及ぼした」(同社会長兼CEOのMichael Capellas氏)。
なお市況の変化もCompaq社の戦略的投資計画に影響を及ぼした,と説明する。同社は持ち株資産の再評価を行い,2001年第3四半期の決算時に約5億ドルの営業外費用(非現金)を計上する予定である。これは主にネット企業向けベンチャー・キャピタル(VC)の米CMGIに対する投資によるものという。
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