米Texas Instruments(TI)と米RealNetworksが米国時間9月17日に,モバイル機器およびモバイル機器向けサービスの開発支援に関して提携を結んだことを明らかにした。RealNetworks社のモバイル向けメディア・プレーヤ「RealPlayer Mobile」をTI社のDSPプラットフォーム「OMAP(Open Multimedia Application Platform)」に最適化し,無線サービス事業者や携帯電話機メーカーに提供する。

 RealNetworks社は,RealPlayer Mobileのベータ版をリシースしたことも明らかにした。

 OMAPは第2.5世代(2.5G)と第3世代(3G)携帯電話機向けのアーキテクチャで,ビデオ・コンファレンス,ストリーミング・ビデオ,インターネット・オーディオ,mコマース(モバイル電子商取引),位置サービスといった無線アプリケーションに向けたモバイル機器での利用を想定する。

 両社は2001年1月に,RealNetworks社のコーデック「RealAudio」と「RealVideo」をTI社の「DA250」プロセサおよびOMAPプラットフォームに対応させることで提携している。今回の発表により両社の関係を拡大し,RealPlayer Mobileを「OMAP710」および「OMAP1510」プロセサに最適化する。2002年第1四半期にも対応を済ませる。

 「ユーザーは消費電力を抑えつつ,より精度の高いビデオおよびオーディオ再生を楽しむことが可能。無線サービス事業者や携帯電話機メーカーは,顧客にニュース速報,エンターテインメント,スポーツ・ハイライトの閲覧,音楽や映画広告の視聴といった機能を提供できるようになる」(両社)。

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[www.ti.comに掲載の発表資料]
[www.realnetworks.comに掲載の発表資料]