米Texas Instruments(TI)が米国時間2月28日,インターネット時代におけるDSP(digital signal processors)とアナログ半導体の展望と2001年の戦略について明らかにした。同社の年次会議「2001 Financial Analyst Meeting」にてTI社会長,社長兼CEOのTom Engibous氏が同日講演を行う。

 Tom Engibous氏は「インターネット時代の主要トレンドは家庭向け広帯域,そしていつでもどこでも利用可能な無線接続である。我が社のDSPとアナログ半導体はこうしたトレンドの中核となる」としたうえで,主要分野における今後の戦略について約200人のアナリストを前に発表する。

 主な内容は以下の通り。

DSPとアナログ半導体分野
・TI社で最も急速に成長している事業の一つ。2001年に400以上のアナログ製品と18以上のDSPを新たに発表する計画である。

無線分野
・次世代無線は新たなデータ・サービスや機能が加わり,長期的に堅調とみる。TI社の「OMAP Investment Program」では今後12~18カ月にわたり,第2.5世代(2.5G)および第3世代(3G)携帯電話機向け開発費用として1億ドルを投資する。

・TI社は同社のDSPアーキテクチャ「OMAP(Open Multimedia Application Platform)」を取り入れた最初のプロセサを同日リリースした。

広帯域分野
・家庭における高速接続の需要により,TI社の広帯域事業は引き続き成長するとみる。TI社は現在までに6社の大手パソコン・メーカ,4社の大手DSLAM(digital subscriber line access multiplexed)プロバイダと提携を結んだ。

・TI社はVoP(Voice over Packet)ゲートウエイ市場だけでなく,2001年末までにDSL(digital subscriber line)市場における主導的地位の確立を図る。

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