米Avayaと米IBMが米国時間9月5日に,通信管理ソリューションの提供に関し,提携関係に入ったことを明らかにした。企業やサービス・プロバイダなどに向け,CRM(Customer Relationship Management)やカスタマー・ケア・ソリューション,WWWベースの電子商取引向けアプリケーションを提供する。

 Avaya社の製品やサービスとIBM Global Services社のコンサルティングおよび導入サービスを組み合わせる。詳細は以下の通り。

・統合メッセージング・ソリューション
 Avaya社の「Unified Messenger」をIBM社が販売する。Unified Messengerは,パソコン,電話機,携帯電話,無線端末,インターネット機器などのボイス・メール,電子メール,ファクスを統合管理する。モバイル対応機能や遠隔管理機能なども備える。

・CRMソリューション
Avaya社のコール・センター・ソリューションをIBM社が販売する。音声通信,電子メール,WWWサービス,オンライン・チャット,ファクスに対応する。

・電子商取引向けソリューション
Avaya社のコール・センター・ソリューションを企業やサービス・プロバイダなどに提供する。

 また,統合メッセージング分野では,Avaya社の「Unified Messenger」のLotus Notes対応版を開発することでIBM社傘下のLotus社と契約を結んだ。調査会社の米Radicati Groupによれば,統合メッセージング市場は2000年の4億9800万ドルの規模から2005年には80億ドル規模へと飛躍的に拡大するという。「8500万人のLotus NotesユーザーにUnified Messengerを拡大できる。Avaya社とIBM社で市場の90%以上の獲得が見込める」(両社)としている。

 また,CRM市場に関しては,米International Data Corporation(IDC)が2001年6月に,「企業は投資効率を高める主要手段としてCRMの導入を拡大する。CRMサービス市場は年平均25%で成長し,2001年の610億ドルから2005年には1480億ドル規模へと拡大する」との調査結果を発表している(関連記事へ)。ITサービス市場全体の年平均成長率は12%で,CRM市場の成長率はこれを大きく上回るという。

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IBM社の発表資料
Avaya社の発表資料