米IDCが米国時間10月24日に,企業向けインスタント・メッセージ市場を調査した結果を発表した。

 インスタント・メッセージを利用する企業ユーザーは全世界で増加し,2000年の550万人から2004年には1億8000万人以上に達する。この期間の年平均成長率は140%である。企業と消費者ユーザーの両方を合わせると,2004年までに年間で約2兆件のメッセージが送信されることになるという。

 「企業のインスタント・メッセージング導入が進み,ソフトウエア・ベンダーやサービス・ベンダーのビジネス・チャンスも増加する」(IDC,Collaborative Computingプログラム調査アナリストのRobert Mahowald氏)。

 しかし,インスタント・メッセージをチャット・アプリとしか考えていないITマネージャなどが,企業向けインスタント・メッセージ市場の成長を妨げるとIDCは指摘する。「インスタント・メッセージを企業向けコラボレーション・ツールとして成功させるなら,電子メールの置き換えではなく,電子メールの使い勝手を向上する役割を持たせる必要がある」(Mahowald氏)と忠告している。

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