「統合メッセージング市場が大きく成長する。IPベースのPBXの拡大や,サービスの信頼性,スケーラビリティの向上などが市場を後押しし,ユーザーは1999年の100万人から2004年には3800万人規模に拡大する」。米International Data Corporation(IDC)が米国時間2月20日に調査結果を発表した。

 IDCによれば,市場は売上高ベースで1999年の1億3200万ドルから2004年にはおよそ20億ドル規模へと大きく成長するという。

IDCのシニア・アナリストRobert Mahowald氏は市場の成長を促す要因として,「モバイル・ワーカーの増大」「メッセージング・サービス・プロバイダの増大」「オープン技術ベースのアプリケーションの増大」「大手企業などの積極投資」の4点を挙げる。

 統合メッセージング・アプリケーション市場をカテゴリ別にみると,当面は大企業などの社内ネットワーク向けアプリケーションの需要が,ホスティング・サービス向けを上回る。2004年には,ホスティング・サービス向けが企業向けを追い抜いて最大のカテゴリになるとIDCは予測する。電子メール,ボイス・メール,ファクスの「統合受信箱」数は2004年に約2200万となり,これに伴う売上高は10億ドル近くになるという。

 ユーザー数を地域別にみると,2004年まで米国が最大のシェアを占めるが,欧州/中東/アフリカ地域とアジア太平洋地域が伸び率で上回り,米国のシェアは減少傾向を示すという。

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