「景気低迷で雇用が減少しているにもかかわらず,オンライン・リクルーティング(インターネットを介した求人)は引き続き増加している。とりわけ管理職レベルの求人が多い」。上級職向け求人情報サイトの米6FigureJobs.comが米国時間6月19日に,オンライン・リクルーティングの利用状況に関する調査結果を発表した。
調査は,6FigureJobs.comに登録している8000社以上に電子メールで質問を送り,423社から回答を得たもの。主な調査結果は以下の通り。
・回答者の43%は現在3~5件の求人サイトを利用している。
・6件以上の求人サイトを利用している回答者は20%。
・2001年に求人サイトに費やす予算が「1万ドル以下」という企業は49%,「2万5000ドルまで」が25%,「5万ドルまで」が13%,「10万ドルまで」が6%,「10万ドル以上」は5%だった。
・2001年に求人サイトに費やす予算が「2000年と同じ」という回答者は42%,「2000年より多い」は36%,「2000年より少ない」は22%だけだった。
・97%の企業が,郵送ではなく電子メールまたはオンラインで就職希望者の履歴書を受け取る用意があるという。
■オンライン・リクルーティングを利用する主な理由
使い易さ | 72% |
求人対象の広さ | 68% |
素早く募集を載せることができる | 64% |
24時間アクセスできる | 63% |
コスト効率がよい | 51% |
出典:6FigureJobs.com社
■オンライン・リクルーティングの欠点
能力の高い応募者が少ない | 54% |
反応が多すぎる | 47% |
コストがかかる | 46% |
応募者の振りわけが困難 | 32% |
出典:6FigureJobs.com社
・2001年に年収10万ドル以上の社員の採用を「2000年より増やす」予定の企業は46%,「同数にとどめる」という企業は31%,「減らす」という企業は23%だった。
・2001年に年収10万ドル以上の社員を採用するためのコストが2000年と比べて「同程度になる」という企業は48%,「減少する」という企業は29%,23%は「増加する」とみている。
■年収10万ドル以上の社員の採用にかかる時間
1999年 | 2001年 | |
2週間 | 5% | 5% |
1カ月 | 17% | 16% |
2カ月 | 22% | 38% |
3カ月 | 23% | 20% |
4~6カ月 | 21% | 16% |
6カ月以上 | 6% | 2% |
出典:6FigureJobs.com社
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