米Gartner GroupがITプロジェクトの実態に関して調査した結果を,同社傘下のTechRepublic社が米国時間11月14日に発表した。北米のIT専門家1375人を対象にアンケートを実施したもの。

 それによるとITプロジェクトの40%が失敗しており,これらの平均コストは年間100万ドルにのぼる。

 IT専門家の不足が報告されているが,成功する見込みのないプロジェクトを早めに打ち切るなど人材を効率的に活用すれば,専門家の不足は緩和されるはずだという。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・約40%のITプロジェクトは成果を上げられず失敗している

・中止になったプロジェクトの平均予定期間は27週間で,14週目に中断している。これらの経費は1年あたり少なくとも100万ドルに達する。

・利益を上げない業務に年間平均10%のIT要員を動員している。

・プロジェクトのチーム・メンバーはプロジェクトが最終的に中止となる6週間前に,失敗に終わりそうだと気が付く。

・この場合,平均11人のIT専門家が最後の6週間のために無駄に働くことになる。

 失敗率を低く抑えるにはプロジェクト管理トレーニングの強化やプロジェクト監視グループの形成が有効である。しかし,企業の60%はこうしたトレーニングを実施しておらず,61%は監視グループを設けていない。

 ちなみにGartner社の調査によると,2002年のIT支出額は世界で3兆3000億ドルにのぼるという。

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