米Cisco Systems,カナダのNortel Networks,フィンランドのNokiaなど大手データ・ネットワーキング企業やモバイル通信企業出身の経営者や技術者が,モバイル・データ・サービス向けのネットワーク・インフラ企業を立ち上げた。名称は「Tahoe Networks」。米国時間5月16日にTahoe社が明らかにしたもの。

 上記3社のほか,Shasta Networks社(1999年にNortel社が買収),米Redback Networks,Sonera社,スウェーデンのEricssonなどの出身者も参加している。また,ベンチャー・キャピタル企業の米Redpoint Venturesと米Accel Partnersが,Tahoe社に3800万ドルの投資を行った。

 本社をサンノゼに置き,シリコンバレーとカリフォルニア,フィンランドのTampereに開発センターを設置する。CEOにはAnthony Alles氏,社長兼CTOにはArthur Lin氏が就任する。ともにShasta社の共同設立者である。

 「新たなカテゴリのネットワーク・インフラ・システムを開発する。モバイル・データ・ネットワークとインターネットを融合し,モバイル・サービス事業者が次世代モバイル・データ・サービスを展開できるよう支援する」(Tahoe社)としている。

 Tahoe社が手がけるのは,データ・ネットワークがモバイル・データ・ユーザを受け入れる地点「Mobile Internet Edge (MIE)」に向けたシステム。MIEでは,インターネット・プロトコルやサービスが各モバイル・ネットワークに対応しなければならない。新会社が開発するMIE向けシステムは,GSM,CDMA,無線LANに対応する。欧州,アジア太平洋地域,米大陸の主要なモバイル市場を視野に入れる。

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[www.tahoenetworks.comに掲載の発表資料1]
[www.tahoenetworks.comに掲載の発表資料2]